
秋海棠 (しゅうかいどう)
秋の花を代表する一つにシュウカイドウがありますね。
シュウカイドウは中国原産のシュウカイドウ科ベゴニア属の多年草です。
強い日照は好まないようで、半日陰のやや湿り気のある場所でも 大きい葉が茂って 秋に可愛らしいピンクの花が咲きます。
発芽は遅く 初夏まで芽が出ませんので 同じ場所で夏までいろんな花を楽しみ、秋はシュウカイドウにバトンタッチと狭い庭を有効活用できます。
シュウカイドウの名前は、春に咲く、モモ(桃)やアンズ(杏)に似たピンクのバラ科のカイドウ(海棠)の花に似ており、秋に咲く、海棠から「秋のカイドウ(海棠)」として、「シュウカイドウ(秋海棠)」と名づけられたそうです。
分類的には全く異なっている植物ですが、花の色や 垂れ下がる共通点があります。
中国やマレーシアの原産で江戸時代初期に渡来し、いまでは各地に野生化し、昭和の初めに決められた「新秋の七草」の一つに数えられていますから、すでに日本の秋の花として市民権を得ていますね。
花の形が独特で日本の植物で同じようなものがみあたりません。
「小さな黄色い満月のような球体」が、ピンクの花びらのあいだからゆれている、雄の花と、「三角錐のピンク色の下に黄色いシベが見える花」の雌の花が、段々に長く垂れ下がっています。

オスの花(雄花)とメスの花(雌花)の2つがあり、オスの花(雄花)とメスの花(雌花)は、同じ株から咲いています。

段々に、ちがう形の花がつり下がって咲いているのは、オスの花(雄花)が上で先に咲き、メスの花(雌花)が下で後から咲くからです。
一般にオスの花(雄花)が、シュウカイドウ(秋海棠)の花と、思われているようです。
まろやかで、春のカイドウ(海棠)に似ているのは、このピンクのオスの花(雄花)です。
黄色い満月のような丸い部分は、「ヤク(葯)」といいます。
ヤク(葯)とは、オシベの一部で、花粉をつくる器官です。

日本の戸外で越冬できる唯一のベゴニアで、耐寒性は強く、昔から庭園に植えられてきました。
時には半野生化しているほどに丈夫です。
続きが有るよ・読んでね